国際ロータリーは、10月11日の「国際ガールズ・デー」に 「世界を変える行動人:女児のエンパワメントの推進者」 として6名の会員を表彰しました。この表彰は、教育、保健、衛生設備、衛生用品への少女たちのアクセス改善へのコミットメントと、少女たちが力を発揮できる環境を作る活動を称えたものです。「女児のエンパワメント」はシェカール・メータRI会長の重要なイニシアチブの一つであり、今年度の奉仕プロジェクトを通じていかに女児のエンパワメントを達成できるかを検討することがクラブと地区に奨励されています。

これら6名は、3月のUNICEFでのロータリーデーでも表彰されます。

モンタズ・チョードリーさん

Dhaka Mavericksロータリークラブ(バングラデシュ)

バングラデシュのダッカにある 「Institution for Shelter, Training, and Development of Underprivileged Girls」(恵まれない少女たちのシェルター、訓練、開発協会」の副会長であるモンタズ・チョードリー(Momtaz Chowdhury)さんは、中等学校の少女たちに住居、食糧、教育を提供しています。この団体は、女児たちに職業訓練を提供し、卒業後は就職支援を行っています。チョードリーさんはまた、バングラデシュ農村振興委員会や自身の家族による教育慈善プロジェクトを通じて少女たちを支援してきました。チョードリーさんは、リーダーシップと起業家としてのスキルを少女たちに身につけさせることは、少女たちだけでなくコミュニティにも利益をもたらすと考え、銀行と協力して女性起業家に柔軟な融資を提供しています。また、新型コロナウイルス流行のために職を失った女性たちに小事業支援を提供しています。


ミルドレッド・フラガンテさん

Cubao Metro Auroraロータリークラブ(フィリピン)

ミルドレッド・フラガンテ(Mildred Fragante)さんは、女性と子どもに対する虐待への意識向上のためにたゆまぬ努力を捧げてきました。女性児童保護センターと協力し、プロデューサーとして全国テレビ番組 「Women's Desk」 を制作。また、少女たちのエンパワメントのための情報・教育プログラム「Aurora」と、虐待を受けた経験者たちとジャーナリスト・作家を結びつけることでそのストーリーをよりよく伝えるプログラム「Reconnect」も立ち上げました。フラガンテさんが所属するクラブは、2018年にロータリー財団グローバル補助金を活用し、虐待を受けた少女たちのための地域シェルターを修復しました。


エレイン・ルイスさん

Senador Guiomardロータリークラブ(ブラジル)

エレイン・ルイス(Elaine Ruiz)さんは、服役中の若い女性たちに職業訓練を提供するプロジェクト 「Sewing the Future」(未来を縫う) の責任者です。このプロジェクトでは、少女たちが洋裁師、職人、サービス業従事者になるための訓練を行い、出所後に仕事を見つけるのを助け、再び犯罪を犯す可能性を減らすことを目指しています。ルイスさんは、少女たちと司法制度の間の橋渡し役となり、地域社会からの経済的援助を得る上で不可欠な役割を果たしています。


リディア・ニョロゲさん

Kiambuロータリークラブ(ケニア)

リディア・ニョロゲ(Lydiah Njoroge)さんは、HEART(Health Education Africa Resource Team、健康教育アフリカ・リソース・チーム) のプログラムマネージャーです。HEARTは、ケニアをはじめとする東アフリカ地域の約300人の少女たちに、健康と学校生活を維持するための衛生用品を提供し、大きな影響を与えてきました。ニョロゲさんは、月経に関する懸念が女児の教育へのアクセスにどう影響するかについて広範な調査を行いました。米国のロータリークラブとP&G社による 「Always Keeping Girls in School」 イニシアチブでは、少女たちが教育を受けられるよう支援するプログラムを立ち上げました。これらのプログラムの恩恵は500校以上の女子生徒に及び、1万人以上の教師が女子生徒の指導について研修を受けました。


スリンディ S.U.さん

Bangalore Seshadripuramロータリークラブ(インド)

スリンディ S.U(Srinidhi S.U.)さんは、ローターアクト活動で地域社会の女性と女児の健康ニーズに取り組んでいます。2018年には月経衛生管理に関する研修プロジェクトの委員長を務め、その後、月経衛生、甲状腺がん、乳がん、HPVなどの女性の健康問題に取り組むために、「Project Sthree」という地域グループを設立してリーダーシップや安全性に関する研修も行っています。月経の問題について男性たちが話し合うことを奨励している「Red Dot Talks」とも協力し、講演を行いました。こうした取り組みにより、月経衛生に対する5,000人以上の少女の意識が高まりました。


モタリブ・ヴァイタースさん

Udenロータリークラブ(オランダ)

オランダ人の両親の養子となったモタリブ・ヴァイタース(Motalib Weijters)さんは、肉親についても、肉親が住むバングラデシュでの生活についてもほとんど知りませんでした。1994年、生まれた家族と再びつながり、現地のニーズを目にしたヴァイタースさんは、バングラデシュで水と衛生のプロジェクトに取り組み、母子のための診療所を設立しました。また、支援を必要とする女性や少女にサービスを提供する子宮頸がん・乳がん治療センターを設立。こうした取り組みにより、21,000人以上が援助を受けました。これらの診療所は、非政府組織やオランダとバングラデシュのクラブによるロータリー補助金プロジェクトの支援を受けて運営されています

11-Oct-2021
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